1歳9ヶ月の息子は、1歳3ヶ月頃から激しい人見知りをするようになっていた。
どんなに大声をあげてキャーキャー走り回っていても、親が頭を抱えたくなるような激しさで泣き叫んでいても、知らない人の前に出るとピタリとお地蔵さんになってしまうのだ。
特に男の人の前でこの傾向は顕著で、そばに行くのもダメ、触れられようものなら泣きながら母に縋りつくという典型的な人見知りだった。
しかし最近になって、慣れない人、知らない人の前でも固まらず、自由に振る舞うようになってきた。
そしてつい先日、近所の男の人に抱っこされても泣かない、という大きな進歩を見せてくれた。
早速このことを保育園の連絡帳で伝えようと思った。
「最近人見知りがなくなってきたようです」と書いて…
はて?人見知りはなくなるのか?という疑問に行き当たった。
人見知りは「ある」「ない」で表現するものだっけ…?
人見知りが出てきたときは
「人見知りがはじまったようです」とか
「最近人見知りがひどくて…」なんて具合で表現していた。
では逆の場合は?
「人見知りが減る」?
「人見知りが弱くなる」?
「人見知りが和らぐ」?
「人見知りが治まる」?
そもそも人見知りとは…
(子供などが)見なれない人を見て嫌う(はにかむ)こと。
『新明解 国語辞典』三省堂より
これにあてはめると、どれもおかしい。
「嫌うことが減る」のも「嫌うことが弱くなる」のも「嫌うことが和らぐ」のも「嫌うことが治まる」のも、ちょっとおかしい。
「嫌うことがない」はアリ。
だから人見知りが「ある」「ない」はOK。
でも「嫌うことがなくなってきた」は、やっぱり少し不自然。
ちなみに『てにをは辞典』によると
【人見知り】▲が 強い。 ▲をしない 陽気なたち。▲の する性格。強いはにかみ屋。▲ せずに 寄ってくる。
『てにをは辞典』小内一<編>三省堂より
とのこと。
結局連絡帳には、「人見知りしなくなってきました」と書きました。